警察は相談しても動かない
社会的立場のある第三者に相談
知人からのストーカー行為に苦しんでいたある日、とうとう私への見せしめといえる暴行事件が発生します。
その状況になってようやく、これまでのストーカー行為について警察に相談することにしました。
しかし、フリーターの私が一人で事情を説明したところで、まともに取り合ってもらえないかも知れない。
そこでアルバイト先の店長に協力してもらおうと考え、
事件があった夜のうちに電話をし、翌日に話をする時間をもらったのです。
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警察を見方につけるには公的に認められた第三者の協力が必要です
翌日の約束の時間までに、私はまず金髪にしていた髪を黒く染めました。
これで警察の心証が全く違ってくるはずです。
こちらの正当性を印象づけるためにも、奇抜な身なりは控えるのが賢明です。
そしてバイト先へ。
店長に事情を説明すると、快く一緒に警察へ行ってくれることに。
実はアルバイト先から警察署は三軒隣りと目と鼻の先。
しかも店長は業務上、警察署を頻繁に訪れます。当然、署員の方とは顔見知り。
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規制法の適用は難しい
ゆうべの暴行事件とこれまでの出来事を伝え、Aが自分に近づかないよう警察から警告してほしいとお願いをしました。
しかし反応は芳しくありません。
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やっぱりダメなのか、
ストーカー被害に対して警察がテキパキ動いてくれないことは、これまで調べた中で知っていました。
しかし今回はすでに暴行事件が起きていて、しかも犯人が特定できています。
だからそれなりに対応して貰えると期待していたのですが・・
警察に言わせると、私の主張はどれもこれも主観的であるため、公的に止めさせることはできないんだとか。
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暴行事件が起こっても?!
そう思ったのですが、あれも私へのストーキングと結び付ける証拠がないのだとか。
あくまでも被害者に対する暴行罪であって、私に対するストーカー規制法の適用にはならないのだそう。
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これだけの状況証拠が揃っていても対応してくれないのか、
勇気を出して警察まで行ったのに、とても残念な気持ちになりました。
警察に相談することの重要性
警察を動かすには状況証拠より物的証拠が重要になります。
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『死ぬよ』と言われたことも・・
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それ、録れてますか?
加害者と対面する時には、前もって録音機器を準備して録音する心構えでいましょう。
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と、書いてはみたものの・・
実際は、準備だけして録ることはできませんでした。
聞きたくもない暴言を、そんな待ってましたとばかりに録れないし、
前もってスイッチ押していた時に限って言わないものなんですよね。
このようにお伝えすると、だったら警察なんて行くだけ無駄と思われますが、
それでも、警察には必ず相談しておくことをすすめます。
そうすることで、今まではストーカーと自分の間だけで起きていた事が公になります。
まずは事を公にさらすこと。それが大きな第一歩です。
抵抗感はありますが、これを必ずやっておきましょう。
独自でとった解決策
身を隠す
結局警察の手は借りられませんでしたが、Aがいつ現れるかわかりません。
事件を起こしたばかりで興奮したAに捕まるのはたいへん危険な為、しばらく実家に身を隠すことにしました。
幸いAにつながる人間で私の実家まで知る人間はいなかったので、
警察から戻り必要なものだけをまとめ、すぐ東京駅から地元へ向かいます。
そして実家で過ごすこと1週間。
その間、その先どうするべきかよく考えました。中途半端なことをしてはあのAと決別はできない。
Aとの繋がりを完全に絶つ為、これを機会に音楽活動そのものに見切りをつけることを決意します。
しかし、東京には戻りたい。
付き合っている彼氏がいますし、新たな人生の糧なるスキルが得られそうな当時の仕事を続けたかったのです。
それには会社の協力が必要です。
様子を伺うため店長に電話をしました。
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実はそれっぽいやつらが店にきたよ。電話もかかってきた。
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ご迷惑おかけしてます、
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今はまだ危ないかも。
そしてさらに1週間。
しかし、いつまでも隠れてばかりはいられません。仕事もこれ以上穴を開けては、他の従業員が雇われてしまいます。
再び店長に電話しました。
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どーですか?やつらまだ来ます?
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来てなよ!
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そーですか、あの、戻っていいですか?
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どーぞ笑
本当に当時この協力がなければ、その後の人生どうなっていたか想像もつきません。
本当に困っている時に手を差しのべてくれた人との繋がりは、末長く大切にすべきだと思います。
待ち伏せ回避
生活を立て直すため東京に戻り、久しぶりの自宅アパートに着くと、ここで早速心が折れる現実が待っていました。
玄関前にチューハイの空き缶が置いてあったのです。
ストーカーAはこれを愛飲していて片手にはいつもこの缶を持っていました。
それがここにあるというのは紛れもなくAから私へのメッセージなのです。
最寄り駅は知られていても、自宅住所までは誰も知らないと思っていたのに。
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怖い!今にも後ろから声がしそう!
室内に入ったものの怖くて電気がつけられません。
そこで急いで隣街に住む彼氏の所へ向かいました。
親しい人の援助
実はこの時まで
私が受けている被害について付き合っている彼氏には何も伝えていませんでした。
彼を怖がらせたり、彼にまでAとの関係を疑われたくないと思ってずっと内緒にしていたのです。
嬉しいことに
事情を聞いた彼は私を部屋に住まわせてくれると言ったので
安全の為しばらく彼のもとから仕事に通うことにしました。
さらに有り難いことに
バイト先の店長が車で送り迎えをしてくれることになったうえ、
店長のシフトに合わせ夜間出勤させてもらえることに。
アルバイト先には出没している形跡があったため、もしこの待遇がなかったらあきらめて地元に戻っていたかも知れません。
職場の支援
出社時間は午後3時、帰宅は深夜1時です。
帰り時間は終電が終わった後なので、電車しか足のないAが現れることは考えられません。
それまでバイト先から出なければ、Aが私に近づくことはできません。
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防御は完璧です
そうしてAが根負けするのを、ひたすら待つつもりでいました。
それからしばらくは何事もない日が続きます。
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Aもさすがに面倒になったのかも知れない、ひょっとして暴行罪で捕まったのでは?
などと考えはじめていた時、とうとうAが現れました。
AはKや他の仲間を連れて店内をうろつき、私が居ないとわかると電話をかけてきました。
電話はA本人だったと思われます。
私を出せと凄んだらしく、店長が電話を代わり断ると、低次元な罵詈雑言を叫び散らしていたそうです。
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店内は防犯カメラに撮られているし、電話は録音されているよ。2度とかけてこないように!
そう言って店長は電話を切りました。しかし、すぐまた電話がかかってきます。
今度は店長を出せと言ったので、他の社員が代わりに出ました。
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営業妨害だから。警察すぐそこだよ!
Aは今度も、散々子供じみた捨て台詞を吐いた後、電話を切ったそうです。
転居
同じ頃、大家さんから電話がありました。
住んでいる気配がないので心配されたかと思い電話にでると、自宅に来てほしいと言われます。
賃貸住宅の一階が大家さんのお宅です。
明るい時間に訪れると一通の封筒を差し出されました。
そして、
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それを持ってきた方達ね、貴方がいない間に何度かこの辺りで見かけたのね。ずいぶん恐い感じの人たちね・・うち子供まだ小さいでしょ、ああいった人たちがうちの前にいたりすると、怖いのね・・・
引っ越すしかないと思いました。
はっきり更新を断られてはいませんか、明らかに迷惑そうです。
残念でしたが、そもそも家賃だけ払って事件以降そこには住んでいません。
そしてそれをきっかけに、彼氏と共に転居して一緒に住むことにしたのです。
ストーカーの仲間を説得
大家さんに渡された手紙の内容は、思いもよらぬ金銭の請求でした。
私がバンドを抜けた後、ヘルプメンバーと利用したスタジオ代を私に払えと言うのです。
もちろん全くの言い掛かりで払う必要などありません。
しかしこれの一部を支払う代わりに、今後私に関わらないという念書を仲間からとりつけることにしました。
彼との転居先にまでAが現れることは何としても避けたい。
私は決着をつけるため、A本人ではなく仲間のKに連絡をとって話し合うことにしました。
午後3時、都内某所のファミレスで会う約束をします。
用意した領収書と念書を携えて、
ここでもアルバイト先の店長に付き添ってもらい店に向かいます。
呼び出したのはKだけですがAがついて来ているかも知れない。
すると案の定、
約束の店まで後少しのところにAが座り込んでいました。
店内に入る前に私を捕まえようと、物陰に隠れ待ち構えていたのです。
店長がAを遮り空かさず店内に押し入れてくれました。
Aは目立って人目に触れたくないのか、店内には入ってきません。そして中にはKだけが待っていました。
店長に同席してもらい、さっそく現金と領収書と念書を出して、そこにサインを求めます。
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サインをしないとお金は渡さない
無言のKに対し、私はAから受けてきたこれまでのストーカー行為を話して聞かせました。
すると、絞り出すようにKが言いました。
![K](https://yoppablog.com/wp-content/uploads/2020/06/K.png)
けど、Aが、それは監視するためのフェイクだったって、
一方的な恋愛感情で追いかけ回したのではないとでも言いたいのでしょうか。
だから何だというのでしょう。真意がどうあれ、やったことに変わりありません。
あの男の記憶は、声や姿と共にたぶん一生残ります。
サインを促すと、彼は黙ってサインしました。
最後に、今度のことは全部警察に相談済みであること、AやKの住所も所轄に控えられていること、
それをAにも伝えるように言い終えて、Kを残して先に店を後にしました。
ストーカーの中身はわがままな子供
店の前で待っていたAが、店内からKが出てくるのを待ち、一緒になって追ってきました。
私たちが赤信号で足を止めた隙に、前に立ちはだかり怒鳴りはじめます。
しかも私ではなく店長に向かって吠えたてたのです。
![A](https://yoppablog.com/wp-content/uploads/2020/06/AA.png)
おい!誰だオメーはよー!!
![S:右](https://yoppablog.com/wp-content/uploads/2020/08/S-コピー.png)
彼女の上司だ
![A](https://yoppablog.com/wp-content/uploads/2020/06/AA.png)
オメーは関係ねーだろ!!オメーだけ先行け。おれはこいつに用があっからよぉ。おい!話があんだって!なー!!
私はAに対し徹底的に無言を貫きました。
![S:右](https://yoppablog.com/wp-content/uploads/2020/08/S-コピー.png)
やめろ。話があるならすぐそこ警察だから一緒に行こうか。
![A](https://yoppablog.com/wp-content/uploads/2020/06/AA.png)
ふッざけんな!いかねーよ!!バーカッ!不細工が!デブッ!
本当にまるっきり小学生です。こんな低次元な大人がいるでしょうか?!
徐々に道行く人たちが足を止めはじめます。
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だからよー!お前に話があるっつってんだろーが!!
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・・
Aは手を出してはきません。子供が駄々をこねるように、地団駄踏んでわめき散らしているだけ。
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信じられますか?
もう30半ばの男が公衆の面前で、体を揺さぶり足を踏み鳴らし、顔を真っ赤にして怒ってるんですよ。
(もう放っておこう)という顔の店長に促され、私たちは信号を渡りました。
Aもそれに続きましたが、Kがついて来ていない事に気づくと、戻って今度はKに怒鳴ります。
しかしKはそこを動かず、Aも一人では追ってきません。
Aは遠退く私たちに後ろから吠え続けていましたが、やがてそれも聞こえなくなりました。
結局それが最後。
そもそもKや他の連中はAに無理やり付き合わされていただけ。
しかも建前であったお金を受け取ってしまえば、彼らにとって私を付け回す理由がなくなったのです。
そしてAも、仲間に対する建前がなくなった以上、誰も付き合ってくれない中一人で私を付け回すなんて、プライドが許さなかったのでしょう。
しばらくは、物陰から突然現れやしないかと緊張しましたが、
それ以降待ち伏せされることも、バイト先に電話がかかってくることも二度となかったのです。
終わってみれば何とも呆気ない幕切れで、無駄な努力を重ねた日々が酷く悔やまれたのでした。
注意点まとめ
⭕ストーカー対策を担当する警察機関は生活安全課
⭕動いてくれない警察でも相談することは重要
⭕警察の心象を良くする為に奇抜な身なりは改めよう
⭕被害にあってしまったら公的立場を認められた大人に協力してもらう
⭕絶対に人目のない場所で一人にならない
⭕絶対に一人で加害者側と話し合おうとしない
⭕加害者から逃げ切ることを諦めない