男友達が彼氏気取りになり付きまといはじめるまで【ストーカー体験談】前編

男友達が彼氏気取りになり付きまといはじめるまで【ストーカー体験談】前編 危ない体験・失敗談
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自己愛の強いナルシストはストーカーになりやすい

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後にストーカーとなる男Aとは バンドのメンバー募集で知り合いました

 

初対面は新宿のライブハウス前

はじめ居たのはギターのKだけでしたが

しばらくすると わざとらしく眉間にシワを寄せ肩を怒らせたAが近づいてきました

 

そして私とは視線を合わせずKに向かって

 

A

おい!とりあえず飲もーぜ

 

そう言って そばにあったコンビニへ入っていきました

 

Kもそれに続くので仕方なく後を追い それぞれに酒を買い

店前の路上で飲みながら話を続けることに

その間もAは私とは話しません

 

Kと私が話す後ろに立ち シャドーボクシングをしながら

コンビニ店内の鏡に向かいファイティングポーズをキメ 睨みをきかせた自分を眺めています

イキって面倒臭そうな男だ そう思っていると突然Aがドスをきかせて言いました

 

A

おい!オレらを利用すんじゃねーぞ!

 

そのうえ そうして凄んでみせている自分の姿までも鏡でチェックしているのです

 

よっぱ

この男はヤバい

 

このバンドの話は断ろうと思ったその時

背後から激しくクラクションを鳴らされたので そちらを見ると

 

O

おーい!A!なにやってんだー!

 

塗装を全てはがし鉄材むき出しという 強烈なインパクトを放つワゴン車から

半身を乗り出して叫んでいる男性は 有名なハードコアバンドのTさんでした

 

よっぱ

うそ!知り合いなの?!

 

そのTさんが名前を呼ぶ男なら このAもそこそこ名が知れたバンドマンではないか

この男と組めば 手っ取り早く自分も知られた存在になれるのではないか

そう打算的に考え 私はAのバンドメンバーになってしまったのです

 

この時 私は自分のことを過信していました

 

 

バンド仲間として付き合ってみると Aは私の予想をはるかに上回る極度のナルシスト

とにかく自己愛が恐ろしく強いのです

 

鏡とみればポーズをきめ

口を開けば俺様アピール

誉められないと怒鳴り出し

小競り合いは日常茶飯事

常識知らずの我慢知らず

まさにかんしゃく持ちの幼児そのまま

 

自分の容姿・才能を臆面もなく自賛し しかも賛同されないと怒鳴り出す

関心事には滅茶苦茶な理論で自分に関連付けて

 

男性

このイラストのモデルって実は俺なんだ!

 

男性

あの曲は俺のアイデアがパクられたんだ!

 

そういって本気で喜んだり怒ったりするのです

 

自分の非は絶対認めません

どんなに矛盾し辻褄の合わないことでも何のためらいもなく主張し続けます

誰かが否定などすれば怒り狂って怒鳴り散らし

相手が意見を引っ込め謝るまで食いついて離れません

 

どう言い張っても覆せない都合の悪い現実は 全てその場にいない誰かのせいになります

彼にとって都合の悪い現実である 当時の仕事・収入・住まいも

親兄妹知人友人を引っ張りだし 彼らが自分をだまし裏切ったせいだと悔しがるのです

 

本当に面倒臭い男であったうえ

加入時に期待したような目立ったバンド歴もありませんでしたが

一緒にいるうち私がAのバンドメンバーであることが周知されていき

それは強面だらけのコミュニティで盾となりました

そしてその旨味が私をAの元に引き留めたのです

内心Aを嫌いバカにしつつ その非常識が生み出すスリルだけは楽しんでいました

 

 

しばらくは直接口を聞くことも少なく 連絡もギターのKを介していましたが

日が経つにつれ打ち解け コミュニケーションが密なものに変わっていきました

そして彼氏気取りになり 行動を束縛するなどのストーカー行為がはじまったのです

 

 

彼氏気取りになり付きまといはじめるまで

彼氏気取りになり付きまといはじめるまで

 

元より私には付き合っている彼氏がいて それを隠したことはありませんが

実際にAと対面したら面倒が起こることが目に見えていたので

バンド仲間に会いそうな場所へ一緒に出掛けることは徹底して避けていました

 

そうして私が一人でいるためか Aは徐々に彼氏気取りをはじめます

 

A

おめーは見た目で舐められっからさー 俺のこと彼氏だって言っときゃいーんだよ

 

そう言って 自分が彼氏であるかのような臭わせ発言を繰り返したのです

それによりつくられた仲間内での空気感が さらにAをその気にさせたのか

私の行動を束縛しはじめました

 

自分抜きで他の仲間に会うなと命令し

会っていそうな知人には頻繁に電話して その場にいないかチェック

一緒にいたと情報を仕入れた時には 怒鳴るようになりました

 

A

おい!おまえ一昨日○○たちと飲んでただろ!俺が知らないとでも思ってんのか?!なにやってんだよ!つかおまえ犯られんぞ!あいつおまえのこと狙ってんだからよ!

 

エスカレートするAの行動にストレスが増していた頃

やはりAにうんざりしていたバンドのベーシストが脱退しました

後任は見つからずバンド活動は停滞しましたがAは会う機会を頻繁に設けました

 

この辺りから私への女扱いが増し 二人になると恋人気取り

あからさまに甘い声を出し さり気ない風を装って何度も体に触れてきます

何人か集まるはずが 誰も来ずに二人だけということも何度かありました

 

仕組まれていると気づいていなかった頃

二人きりの密室で何かされていたらと考えるとゾッとします

 

 

ある日バンド仲間に飲みに誘われ待ち合わせましたが 約束の場所に現れたのはAでした

そして とうとう言ったのです

 

A

俺の女になれよ

 

好きだから付き合いたいとは言いません

お前もずっとその気だっただろうと言うのです

 

そんなことはないときっぱり断りますがAは納得しません

好きではないし 好きだと思ったことも一度もないと言っても

そんなはずはないと言い張るのです

 

自宅に付いて来てしまうので帰りたくても帰れず 延々と押し問答を続け

終電近くになって 自分勝手なセリフを吐きながら ようやく帰っていきました

 

A

今日は帰るから 次は素直な気持ちを聞かせてくれ

 

それから数日後

友人との待ち合わせた場所に またもAだけがいたのです

 

すぐ帰ろうとしましたが引き留められ 先日と同じ不毛な押し問答が続きます

どんどん時間が過ぎて日が傾いてきました すると

 

男性

寒いだろ?これ脱ぐからお前着ろよ

 

着ているトレーナーを脱ぐから私に着ろと言うのです

断って帰ろうとしますが 前に立ちはだかって着ろと執拗にせがみます

ここでも絶対に譲りません

 

少しの間着るなら帰って良いと言いはじめました

それも断わり前に進もうとすると Aは癇癪を起こし甘い声は怒鳴り声に変化

通行人が何事かと立ち止まって見ています

 

帰りたい一心になった私は 根負けしてそれを着ました

臭いと体温が残った服に包まれ 抱きしめられているようで とても気持ち悪かったのを覚えています

 

そうまでして無理やり着せておきながら

あたかも優しい彼氏とでもいったような満足気な笑みを浮かべて

並んで歩きながら言ったのです

 

男性

人が見てるからって照れてないで素直に着ればいいんだって♪

 

衝撃でした 

Aの頭の中では自分に都合よいことだけが真実であり

見えている世界が全く違うのだと思い知りました

 

Aがまともじゃないのは出会った時からわかっていたことでしたが

危険な奴とも上手く渡り合えると自惚れ

メンバーである自分には攻撃の矛先が向かないとたかをくくっていたのです

その中で自分に都合のいい人達だけを選り好んで自脈を築こうとしていた

 

初めて会った時に言われた言葉が思い出されました

 

A

オレらを利用すんじゃねーぞ!

 

これ以上関わっていたらレイプされた挙げ句に俺の女だと言われてしまう

これ以上決別を先伸ばしにしてはいけない ようやく決心した瞬間でした

 

 

ストーキングがエスカレートして暴行事件がおきるまで

ストーキングがエスカレートして暴行事件がおきるまで

 

次のスタジオ練習の後 勇気を振り絞り

予約済みのスタジオ練習が終わったらバンドを抜けると告げました

当然 猛烈に怒り机や椅子を蹴り上げます

 

A
おい!やめるとかふざけんなよ!!取り消すよなあッ!

 

撤回するよう詰め寄られましたが無言で耐え

Aがトイレに行った隙に 逃げるようにその場を後にしました

 

普通に考えれば そのまま二度と会わなければいいと思いますが

私は律儀に次のスタジオ練習に行ったのです

 

それは この期に及んでまだAとだけ縁を切りたい

できるだけ穏便に関係を解消し 一部の仲間とはつながっていたい

新たなメンバーでバンド活動を続けたい  そう思っていたからでした

 

次のスタジオでAはあえて上機嫌に振る舞い 次次とその後のプランを語りました

そして知らぬ間に知人にベースを頼み ライブの予定を入れ スタジオの予約を追加しました

私がバンドを抜ける話など無かったことにしたのです

 

よっぱ

このライブで終わりだから その後に入っているスタジオはもう知らないからね

 

そう言い返すのが精一杯でした

無理やり押し込まれたそのライブを終わらせれば

関係が解消できると自分に言い聞かせたのです

 

A

ばかだな お前は絶対来るから

 

スタジオのない日は一日に何度も電話をかけてきました

 

A

マジで抜けられると思うなよ

 

そう怒鳴り散らしていたかと思うと突然声のトーンを落とし

 

A

俺と付き合うんだったらバンドはやめていいよ

 

よっぱ

それは絶対無理だってハッキリ断ったでしょ!

 

A

なんでだよ!お前もずっと俺のこと男としてみてただろ?

 

よっぱ

見てないから!付き合うとか絶対に無い!そんな話ならもう切るよ

 

A

おまえ死ぬよ?

 

A

どこ逃げたってみつけるからなぁッ!アブねぇーツレがわんさといるからよぉッ!家族も大変だろぉーなぁー!おいッ!

 

堪りかねて電話を切り非通知には出ないようにしました

すると知人のケータイを借りて電話をかけてくるようになったので

以降バンド仲間の着信は誰であろうと出るのを止めました

 

ここまできたら すでに穏便に済ますなど無理であると悟って

後先考えず すぐさま逃げ出してしまえばよかったのに

当時はなぜか どうしてもそれができませんでした

 

 

そして迎えたライブ当日

これでやめると宣言していたライブ後の打ち上げで それは起こりました

 

Aとは離れた場所で飲んでいる私の横に

顔見知り程度の男性が座って話しかけてきました

すると いつの間にかAが後ろに立っていて

 

A

こいつおまえの男か?だったらどーなるかみせてやるよ!

 

そういうと手近にあった空のジョッキをつかみ その男性の後頭部に振り下ろしたんです

頭から出血した男性はその場に倒れ込み それを見たAは仲間を連れ直ぐ店外へ逃げて行きました

 

怪我人が救急搬送され 警察から事情を聞かれた後

タクシーで帰宅する車中で 私は決意を固めました

 

Aとは二度と会わない

AだけじゃなくAが私に辿り着く可能性のある全ての人間関係を断つと決めたのです

 

そしてAが私に近づかないよう警告してもらうため

翌日警察に行きました

 

ストーカー被害体験談|後編

 

ストーカーに対する必要な情報を完全網羅した一冊