ココロとカラダをふんわり癒す“吸う“CBDアロマ【PEAQ】
諸星大二郎【妖怪ハンター】稗田礼二郎シリーズ
『異界録』を手にして以来すっかり虜となり、一番所蔵が多い諸星先生の作品ですが、中でも外せないのがこちら!
『稗田礼二郎シリーズ』
神話、昔話、伝説、神、鬼、魔物、妖怪・・・。それらを事実として紐解いていくストーリー。
このシリーズにはまるあまり、世界の神話集、日本神々の系図まで購入しちゃいました。
頭の中で散り散りに存在する、断片的な知識や情報が関連付けられ、
何かしらの答えを持った時に沸き上がる、あの得も言われぬ快感!

興奮する!
諸星大二郎【海竜祭の夜】
出版情報
JUNP SUPER ACE
『海竜祭の夜・妖怪ハンター』
・作者:諸星大二郎
・短編全9話
・発行所:創美社
・1988年発行
集録作品
稗田礼二郎のフィールド・ノートより
(あるいは妖怪ハンターと呼ばれた男の手記)
・海竜祭の夜
・ヒトニグサ
・黒い探究者
・赤い唇
・生命の木
・幻の木
・花咲爺論序説
・闇の中の仮面の顔
・肉色の誕生
作品ピックアップ
海竜祭の夜
平家物語の安徳天皇を題材とした話。
わずか八歳で海に崩じた安徳天皇が海竜となり、無邪気な笑顔で一ヶ村を壊滅に導く。
ヒトニグサ
山中に生えた人の形をした植物の話。
人の養分を吸って育ったヒトニグサはその人に姿が似るのだという。
そんな伝承の残る山村に暮らす嘉一という男には悪い噂が絶えなかった。
黒い探究者
『古事記』が実は呪術書で、古墳が黄泉の国の入口だとする説を解明するお話です。
生命の木
日本神話・民間伝承に隠された真実に迫る大作。

『生命の木』『幻の木』『花咲爺論序説』は読み切りですが、ストーリーが繋がっていて、別冊の『天孫降臨』へと続いていきます。
闇の中の仮面の顔
リングワンダリングによって迷い込んだ異世界で人を殺めてしまった男の話。
それは夢幻であったはずなのに、殺した男の父親が毎夜夢に現れる!
時空を超えて放たれる呪詛の言葉『トコイ、トコイ…』。
そして男は死に近づいていく。
諸星大二郎【天孫降臨】
出版情報
妖怪ハンター稗田礼二郎のフィールド・ノートより
『天孫降臨』
・作者:諸星大二郎
・短編全5話
・発行所:集英社
・1993年発行
集録作品
・闇の客人(まろうど)
・「花咲爺論序説」と「幻の木」事件-概要-
・川上より来たりて
・天孫降臨
第一章:大樹伝説
第二章:樹海にて
第三章:若彦復活
・天神さま
作品ピックアップ
天孫降臨(第一章)大樹伝説
天孫降臨は(海竜祭の夜)の(花咲爺論序説)の続編です。
航空機墜落事故で奇跡的に助かった天木薫と美加の兄妹が中心となり
(生命の木)の謎が解明されていくストーリーです。
古事記、天の鹿児弓、天の羽羽矢、木花開耶姫・・・
神秘的です!
神話の世界が現代と絶妙に必然的に絡み合う。
興奮します!!
しかしこのお話、ザクっとあらすじなんて書けたものではなく
まともに書いていたら非常に時間を要するので・・・
まあ、読んでください;;
読んで、そして下に上げている私のお気に入りシーンをみて
(ああ、ここね。わかるわかる。いい感じにゾクッとくる。)
って共感してください。
お気に入りシーン:その1(P105)
廃村が決まった枯野村で年寄り達が集まっているところに
村の祠に祭ってある鏃を取りに行った源三が戻ってきたシーン。
『源三さん、うしろの人は?』
『え・・・?』
お気に入りシーン:その2(P116)
美加が生き神として祭り上げられている新興宗教(光の木)の
ワイドショーの特番を録画して自宅で見ていた稗田のもとに
約束もなく薫が訪ねてきます。
しかしその時、録画である番組の中の美加がこう言います。
『先生それはお兄ちゃんじゃないわ。中に入れないで!』
『ば・・・ばかな・・・この番組は録画のはずだぞ・・・?』
用心した稗田がチェーンをかけたままドア越しに要件をきくと
薫は隙間にそっと指を入れ開けてくれと頼みます。
そう、まるで瓜子姫とアマノジャクの一節のように。。
躊躇している稗田に薫が言いました。
『先生、早く開けてください。鏃を受け取りに来たんです。』
『(すでに渡した)鏃を!?お前だれだ?!』
お気に入りシーン:その3(P187)
一度死んだ若彦は高彦として復活し稲妻となって天に帰る
『美加ちゃん!薫くんの新しい名前で呼ぶんだ!』
『玉の御統(みすまる)』
『御統に、あな玉はやみ谷二渡らす、』
『阿冶志貴高日子根(あじしきたかひこね)の神ぞ!』
よっぱの戯言
今日この一冊を選んだ理由は
稗田礼二郎シリーズではなく最後の一話『天神さま』が頭を過ったから。
わらべうた冒頭のこの一節。
お宮のご用はすんだけど、
かわたれ時にはお化けが出ます
今日、日が傾きはじめた16時過ぎにひとりで散歩に出たんです。
そう時はまさに『彼は誰時|かはたれどき』

あぁこの言葉、怪しいものが潜んでいそうな響きに満ち満ちている!
荻窪から神社をはしごしながら大宮八幡宮まで善福寺川沿いを歩くうち、
すっかり暗くなり、風に煽られた木々のざわめきが一層大きく響きます。
すれ違う人は皆一様に曖昧なシルエット……
ただ川沿を行くだけなのに訳もなくドキドキします。
特にしびれるのは『宮下橋』。
和田掘公園と反対側の河川敷歩道は雑木林の奥で行き止まりになっています。
対岸の街路灯の光がわずかに射す程度の暗がりで一人袋小路に取り残されると、
本当にお化けが出そうです。
子供の時に感じたあの怖さがよみがえってきました。
しかしそこは現実の恐怖「変質者」出没スポットでもあるため早々に退散。
やはり恐怖体験は漫画の世界だけであってほしいです。
諸星大二郎【黄泉からの声】
出版情報
妖怪ハンター稗田礼二郎のフィールド・ノートより
『黄泉からの声』
・作者:諸星大二郎
・短編全5話
・発行所:集英社
・1994年発行
集録作品
・うつぼ舟の女
・蟻地獄
・黄泉からの声
第一章:井戸のまわりで
第二章:黄泉からの声
作品ピックアップ
蟻地獄
稗田のゼミをとっている水野という女子生徒が
ある遺跡の発掘に出かけ失踪した恋人の刈田について
稗田に相談を持ち掛けます。
稗田は水野から刈田が残した土器を預かりますが
一台で財を成したハデスグループの会長が個人所蔵している土器が
それと酷似していることがわかりました。
さらに刈田から水野に伝えられた『しがくし』という謎の言葉を調べると
ハデスグループが広大な土地を所有する『屍隠』という村を発見。
何かある。そう思った稗田は屍隠村に向かいます。
諸星大二郎【六福神】
出版情報
妖怪ハンター稗田礼二郎のフィールド・ノートより
『六福神』
・作者:諸星大二郎
・短編全6話
・発行所:集英社
・1998年発行
集録作品
・産女の来る夜
・海より来るもの
・鏡島
・六福神
・帰還
・淵の女
諸星大二郎【魔障ヶ岳】
出版情報
妖怪ハンター稗田礼二郎のフィールド・ノートより
『魔障ヶ岳』
・作者:諸星大二郎
・短編全6話
・発行所:講談社
・2005年発行
集録作品
・序章:魔障ヶ岳
・一章:魔に遭った男
・二章:神を連れた男
・三章:苧環の男
・四章:名を付けた男
・終章:再び魔障ヶ岳へ
作品ピックアップ
序章:魔障ヶ岳
稗田は後輩の赤井と
魔障ヶ岳の山中にあるといわれる遺跡を目指していました。
御陵山系の入り口にあたる姥ケ峠にさしかかると、
そんな山道になぜか着物姿の女が立っているのです。
女は近くに住んでいると言いますが、近くに村などありません。