平日の昼間に蕎麦屋で一杯!
私の人生の目的は普遍かつ唯一つこれ『達成感に満ちた最期を迎える』こと。
その為に(あ~それいいな~)と人を羨んだことは全部やってみる。
昨年【セミリタイア】と【Uターン】をダブル決行して
ようやく体制が整いました。
これからは思いついたら実行あるのみです。
今回はセミリタイア後にやりたかったこと第二弾。
『平日の昼間に蕎麦屋で一杯』
これは前職につく前、正確には前職で正社員になる前のバイトだった時
その頃には普通にやっていました。
お昼のピークが過ぎたアイドルタイ厶の蕎麦屋の雰囲気がすごく好きなんです。
限られたランチタイムで食べ急いでいるサラリーマンが消え
時間に余裕のある人がポツリポツリと席を埋めるまどろみの一時。
この時間になるとキッチンから聞こえる調理の音も穏やかになってね。
どこか遠くに聞こえるんですよ。
窓辺の席に差し込む光と影が何とも眠気を誘うんですが
そこで木の香漂う升酒をチビチビやってるこの時間が
まああああああああああああ
もおおおおおおおおおおおお
至福ですよ!至福!
心と時間にゆとりを無くして以降すっかりご無沙汰となっていたので
久しぶりに味わってきました!
そば味噌と鴨南そばをつまみに日本酒を味わう
名古屋育ちなので、食は関東より関西の影響をうけていますから
本来はそばよりうどん派ですし、
つゆもダシが効いて澄んだ飲み切りタイプが絶対だったんですがあ~
腹満たし目的の食事の時はそうなんですけど
酒のアテとしては食べ急がなくてすむ蕎麦に軍配があがってしまいます。
この日は天気も良く、絶好の昼蕎麦日和。
いやね、蕎麦で飲むのは別に久しぶりではないんですけど
それはスーパー銭湯やチェーン店だったので。
今回目指すのはそれとは別物。
家族経営と思しき戸建ての地域密着系蕎麦屋さん。
調理は旦那さんで、接客は奥さんと旦那さんのお母さんでね
出前もやるけど今風のウーバーとかじゃなくて
岡持ち付きのスクーターで旦那さん自分で出ちゃうから
オーダー被るとめっちゃ待たされるような
そんな蕎麦屋さんが目当てです。
もー席につくなり
『今ちょっと時間かかっちゃうけどいいですか?』とか
奥さんから腰低く尋ねられたりしてねー。
こっちとしてはその方が【席回転】とか気にせず
のんびりできて有難いのにねー。
さて、
そんな久しぶりの至福時間で味わうそばを何とするか。
決断力のない私が今回これを決めるのが非常に早かった。
それが【鴨南蕎麦】
私にとって鴨南は冬季限定メニューです。鴨南と豚汁は冬の風物詩。
麺は何にしてもかなり固目が好きなので、蕎麦は冷たいメニューしか頼みません。
しかし、鴨南に限ってはざるは無しでかけ一択です。
熱々で濃い味のこのつゆがまた酒のつまみとして超秀逸!
照り焼きソースのように甘じょっぱくて濃厚で
鴨皮から溶け出した脂でわずかにとろみを感じるような
この汁だけでもかなり酒がすすみます!
蕎麦、つゆ、鴨ロース、葱の白い部分。
それぞれが個性を発揮して被ることなく酒のつまみとして楽しめる。
鴨南蕎麦は日本酒と相性抜群のおつまみ盛り合わせなんですよ。
さらに、いかした店だと【つくね】も入ってたりしてね!
このつくねが!中華丼だとウズラの卵的な輝きを放つんですよねツ!
キャー!もう最高♡
このつくねを横から『ちょっとちょーだい♪』なんて言うヤツとは
絶対一緒に飲みたくない!!
と、このような妄想で脳内パンパンにして
転居先での新規開拓、初の蕎麦屋に挑んだのですが、、
ちょっと違った、格調高い系鴨南蕎麦
んーーー、美味しかったし素敵な店ではあったんですけど
今回の蕎麦屋さんはこの日目指した蕎麦屋さんとはちょっと違ってました。
求めていた味よりも、かなり格調高い系だったんです。
洗練されていて、なんか(dancyuっぽいなー)って感じ。
まずピークタイムでもない平日にも関わらず、そこそこの客入りでした。
回転もしており、まーまーな人気店だったようです。
小狭い店内にちょっと窮屈な席配置、
黒が基調となった重めの内装と、日の当たる窓もない中で照明も控えめな為
少し暗過ぎる印象を受けました。コロナでなくても会話が控えめになります。
dancyuーっぽくていい感じではあるのですけどねー。
酒のメニューは詳細な説明書きがそえられていてこだわりが感じられましたが
今日はそれを求めていなかった。もっと普通でよかった。そして頼んだ酒が切れていた。
ちょっと不安になる中、ここで登場した突き出しでテンション持ち直し。
お決まりのそば味噌ですが嬉しいキュウリ付き♪品良く味良く、メインへの期待値があがります。
ところが、
主役の登場と同時になんとも微妙な気持ちになってしまいました。
んーーーーー、めっちゃキレイ!すっごい美味しそう!
しかもテンション爆上げつくね入り!!
けど!けど、何かそばめっちゃ細っ、人生の細麺レコード更新、そして少なっ、、
そして何よりの想定外、
鴨南なのにつゆがダシ香る関西風。かつ超繊細でお吸い物のような透明感。
品が良すぎる。
これではもはや全く別の逸品料理ではないか💧
すっごく美味しいし映えもするんだけど、今日求めていたのはこういうのじゃなかった。
もっと普通の鴨南!
そん舌を試すような洗練された味やひねりは今日はいらない!
小難しいうんちく不要の、酒主体で食べられる、ふっつーーーの鴨南が食べたかったの!
すんません、店への文句ではないのです。今日の気分とマッチしてなかっただけだから。
ここはまた今度、こんな気分の時に改めて楽しみたいな。
といった感じで、今回はちょっと思惑と外れてしまいましたが
次回この冬が終わるまでには、頭の中の我が王道鴨南で一杯やりたいです。
挑戦は続く。
5時間後の追記
あ。
今すっごい怖い事が頭よぎった。
もしかして、ひょっとして、
この鴨南が東海鴨南のスタンダードだったりして。。
そーいや、四半世紀前、上京する前には名古屋で鴨南なんて食べたことなかったぞ。
ついさっきまで、これはこの店限定の進化系鴨南だと思いこんでいたけど、
こっちの鴨南はどこで食べてもうどんのつゆみたいに澄み切った優しい味だったりして!?
まだわかんないけど、
んー、、地元とはいえ、四半世紀のブランクは侮れんな。
挑戦は続く。。