中二病を誘発する危険な漫画!岩明均【骨の音】
出版情報
アフタヌーンKC―196
『骨の音』
・作者:岩明均
・短編全6話
・発行所:講談社
・1990年1月第一刷発行
・定価500円
集録作品
・ゴミの海
・未完
・夢が殺す
・指輪の日
・和田山
・骨の音
(特別描きおろし)
アシスタントで覚えた事
作品ピックアップ
中二病を発症するタイプが好きそうな作品は
最初の「ゴミの海」と最後の「骨の音」。
なんですが~、その2つはあえて外して、
私が好きなの作品の方をピックアップさせてもらいます。
夢が殺す
マユミの彼氏原田は何日か前から様子がおかしい。
その原田と食事をしながら今街で起こっている連続通り魔殺人の話をすると
原田はゆうべまた一人殺されたと言い出し被害者の特徴や死体のある場所を詳しく説明します。
その時テレビからニュース速報が流れ
今さっき原田が語ったのとそっくり同じ被害状況をアナウンサーが伝えました。
『なんでたった今入ったニュースより先に知ってるわけ?』
『俺が犯人だからだよ。』
原田は連続通り魔殺人が起こった同じ夜に自分がその殺人を犯す夢を見たというのです。
それも3人続けて。
自分が殺した同じ女性が実際に殺されている。もう偶然ではない。
夢遊病かも知れないと原田は自首しようとしますが
好奇心の強いマユミは本当に犯人かどうか確かめようと原田を引き留め
それから毎晩深夜の確認コールを開始します。
何日かは何事もなく過ぎますが ある晩とうとうあの夢をみます。
犯行の瞬間マユミの電話で目覚めた原田は自分が犯人でないことを確信しますが
通り魔殺人は起こっていました。
マユミは真犯人の送るテレパシーを原田が受信しているのではないかと推測
そしてその強い好奇心から犯人の居場所をつきとめようとしますが
マユミ、ナイスキャラ。
和田山
高校の同窓会。
懐かしい仲間が集う中、欠席者確認のためクラス名簿が読み上げられました。
しかし最後の一人『和田山』の名が呼ばれた時、和やかな空気は一変。
誰もがギョッとし慌てふためきます。
なぜなら当時
和田山は【顔に落書きをする】という奇行でクラスメイトを悩ませていたのです。
休み時間、いつも一人で机に伏せっているのですが
突如前触れなく起き上がると、クラスメイトの一人を捕まえて
その大きな体と腕力で抑え込み、有無をいわせず顔に落書きをするのです。
なかなか味のあるナンセンス漫画ですよ